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頭の形外来(ヘルメット治療)の違和感と低身長治療と子どもの美容医療について

こんにちは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

最近、普通の小児科クリニックにまで急増している頭の形外来(ヘルメット治療)については医者の間でもよく話題に登るし、外来で相談されることも多いので、考えたことを書いてみます。

ヘルメット治療への違和感

基本的に現状に違和感を持っています。まず、必要性に対する疑問です。とりあえずこのヘルメット治療で発達や知能が良くなることはありません。治療しないと眼鏡がかけられなくなるなんてことも現実的にはありません。単純に見た目の問題です。確かに予定日よりだいぶ早く生まれてNICUにいた期間が長かった子などはかなり強い変形の子もいますが、今治療されてる多くの子は自然に目立たなくなる程度に思えます。このどう見ても治療の不要(自然治癒する可能性が高い)なレベルの変形に対しても治療が行われているのは、際限なく不要な整形を繰り返させて暴利をむし取る美容整形医療と同じ匂いがします。しかも、ヘルメット治療は首が座って(4ヶ月頃)から1歳くらいまでしか出来ないという、親に治療を検討する時間的猶予を与えないところに悪質さを感じます。

だったら低身長治療はどうなのか

やらなくても健康上の問題は無いという点で似たような医療で低身長治療があります。低身長にしても特に治療せずに低いまま大人になっても問題はありませんが、極端な低身長に対しては可能ならホルモン注射治療をするのは一般的となっています。これも高額な治療ですが、身長だけでなくホルモン検査や骨のレントゲン検査で基準を満たした例のみ、保険適応や公費助成制度で全ての子どもたちに平等に治療がされています。もしかしたら、これも保険適応基準を満たさないが身長を高くしたい人向けに高額で自費診療しているところがあるのではと思ったら、やはりありました。

当院の考えと方針

決して見た目の問題を軽視しているわけではありません。前述したような病的な問題による著明な変形に対しては治療してあげたいと普通に思います。頭の変形に対する治療は、早急に本当に必要な重度の子には家庭の経済状況と関係なく治療出来るように、基準を作成して保険適応にして欲しいと思っています。

現段階で当院としてはヘルメット治療を行う予定はありません。ワクチンなどでかかりつけにしてくれてる4か月未満の患者さんには、親御さんに聞かれなくても頭の形を気にして見ていますし、変形が進みそうならヘルメット治療にならないように向き癖矯正などの対応を説明しています(以前のブログでも書いております⇒赤ちゃんが生まれた瞬間からできる、全力でヘルメット治療を回避する方法)。それでも矯正が難しい子には安全で良心的なヘルメット治療をしてくれるところを紹介しているので、心配になるなら相談いただければと思います。

子どもまで巻き込むようになった美容医療

この度改めて美容医療クリニックを見ていたら、子どもの頭の形外来や低身長治療以外にも、子どもの二重まぶた手術や脱毛まであるんですよね。醜形恐怖症の若者だけに飽き足らず、子どもたちまだ絡め取ろうとする美容業界。みなさん、どう思いますか?