こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。めっきり更新頻度が落ちてしまいすみません。いろいろと忙しくて、ネタはそれなりにあるんですけどね。公式LINEにも似たようなコラム(?)を書いていて、あっちは週1更新を死守してますんで、良かったら公式LINEの方も見てやってください。今回は学会演題か論文のみたいなタイトルですが、ちょっとこだわってやっているので、ご一読ください。
湿疹治療を実際に行うのは家族だから
湿疹を主訴に受診されたときに、それがすぐには治らないであろう乳児湿疹やアトピー性湿疹の場合、「悪化しているときは〇〇軟膏を1日2回、改善したら△△クリームにして週2回継続外用する」などといった指示(プロアクティブ療法ですね、詳細はこちらを参照⇒当院の乳児湿疹、アトピー性皮膚炎の治療方針)をしばしば出します。これがなかなか、こちらの想定通りに進まないことがあります。どの程度を悪化とするか改善とするかが、家族によって基準が違うことがあるからです。例えば、何となく不安で改善しても軟膏を毎日2回塗り続ける家族もいれば、出来るだけ薬は塗りたくないと思い治ってなくても薬を止めてしまう家族もいます。そういったことで、薬の調整が難しくなってしまうのです。
家族ごとの傾向をとらえることが大切
そこで、私は慢性湿疹の治療の開始時は、その傾向をとらえることに主眼を置きます。こちらの想定通りに薬の調整をしてくれる家族か?、良くなっても薬を塗り続ける家族か?、良くなってないのに薬を止めてしまう家族か?だから、治療を始めてまず1~2週後に再診予約をとり、どの傾向であっても患者さん本人への影響が最小限になるようにしています。そこで、この程度であれば薬を止めて良いとか、まだ治ってないから塗り続けないといけないといった話をして、改善悪化の基準のすり合わせを行います。
ステロイドなどへの抵抗感が根強いと難しい
塗り過ぎる傾向のある家族はわりと上手く修正していけるんですが、根底にあるステロイド外用の抵抗感が強いと難しいことが多いです。そういう家族は早く止め過ぎる上に、そもそも塗る量が少な過ぎる傾向も強いからです。そうすると、湿疹そのものがいつまでも良くならないことになります。止む得ず、強いステロイドに切り替えるなどして湿疹のコントロールを試みます。ある偉い先生が「乳幼児の湿疹のすべては弱いステロイドで治療できる」と豪語しているのを聞いたことがあって、実際そうなのかもしれないけど、それは我々の期待通りに量も含めた適切な外用をしてくれていることが前提です。家族本人も自覚できないくらい抵抗感が根強いと、いくら我々が説明しても、そして家族も頭ではわかっていても、どうしても十分量塗れないことがあります。そういうときに、家族のせいにしてもしょうがないので、あえて少量の塗布量でも効くように強めのステロイドを使用します。最も重要なのは、子どもの湿疹を治すことですからね。
ガイドライン通りにはいかない
湿疹のひどいお子さんを、私が自宅に連れて帰って数週間直接治療させてもらえれば、学会が出している治療ガイドラインのまんまやれば良くて簡単なんですけど、そういうわけにも行かないですしね。私は治療方針を考えて指示を出すけど、実際に治療を行うのは家族なので、湿疹治療が上手くいくかのほとんどはこういった家族とのやりとりにかかっているのです。
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