こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。
インフルエンザウイルス感染時の異常行動が話題になってますね。それはかつてタミフルなどの抗インフルエンザ薬によるものと疑われたこともありましたが、現在では主にインフルエンザウイルス自体によるものという考えが主流です。ウイルスはその種類によって脳へ影響しやすいものがあり、インフルエンザだけでなく、突発性発疹のウイルス(ヒトヘルペス6型)や、おそらく新型コロナなども。それは、熱性けいれんや脳症といった神経系の合併症の頻度から推測されます。これだけインフルエンザが流行してると、異常行動という形で症状が出る人が発生して問題になるのも無理のないことです。
インフルエンザ罹患時に起きる不自然な言動はほとんどが熱せん妄
報道が出ると、インフルエンザに罹患したときにおかしな言動があると心配になり、夜間の電話相談や救急受診される方がいます。頻度でいくと、圧倒的に熱せん妄であることがほとんどです。熱せん妄は高熱の影響で不自然に歩き回ったり、幻覚が見えたり聞こえたりするものです。私も子どもの頃、熱を出すと決まっていつも同じような悪夢を見ていたので、傍から見るとうなされて熱せん妄のような状態だったかもしれません。この現象は熱が下がれば正気に戻ります。だから、発熱時に異常行動が見られたら、まずは冷静に解熱剤を使って熱を下げてどうなるかを見て下さい。解熱してる時にいつもの意識状態に戻っていれば心配ありません。
心配するのはインフルエンザ脳症
反対に心配しないといけないのは脳症です。経験上、異常行動で発症するよりは、けいれん重積や意識障害(ぼーっとし続ける)が多かったですけど、異常行動が初発症状である可能性はあります。それも、少しの時間異常行動があってすぐにいつも通りになるというより、脳症なら連続的に異常な意識状態が続きます。だから、ちょっとおかしな言動があっても短時間だけで、意識がすぐにはっきりして通常のやり取りが出来るなら、脳症の可能性は低いです。
過度に恐れる必要はないですが、出来るだけ一人にはしないで
でも、脳症でなくても異常行動による二次的な事故が起きるリスクはありますので、家に一人にするなどは出来るだけ避けるべきでしょう。そして、インフルエンザワクチンがどれほどこの異常行動まで予防出来るかはわかりませんが(おそらくデータはない?)、ワクチンをしてない方は今からでも接種をお勧めします。
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