乳児湿疹やアトピー性皮膚炎の治療で夏場にきちんとたっぷり薬を塗っているのに痒がるときは

こんにちは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

なんともう西日本は梅雨明けしたとのこと。結局1週間くらいだった？まだ6月なのに真夏の気候になってしまうんですね。

 この季節になると、乳児湿疹やアトピー性皮膚炎で治療継続中で順調だった子がやたらかゆがるようになったり、体にぽつぽつ赤い吹き出物のような皮疹が出ることがあります。こういう子のお母さんたちは、まじめに薬も保湿も指示された通りにフィンガーチップユニットを使うなどして続けてくれてる方がほとんどです。これはおそらく保湿剤で汗も含めてパックされて、汗の刺激でかゆみが出たり、毛穴が詰まって吹き出物が出ていることが考えられます。だから、心当たりのあるときは、使ってる保湿剤がクリームタイプならローションなどさっぱりしたものに、ワセリンパックで保湿をしてる方も気持ち少なめに塗るようにしてみてください。あと、稀ですが保湿剤の成分にかぶれている可能性も無くはないので、受診するときはどこの何という保湿剤を使っているかはわかるようにして受診してください。

 そして、ステロイドなどの塗り薬もワセリンなどに薬成分を混ぜて作られてるので、理論上は薬の塗り過ぎで同じことが起きることが考えられます。あまり塗り過ぎに注意してというと、塗らな過ぎになってしまう方が増えそうで怖いんですけど。まあ、初めから塗り過ぎないようにするというより、痒がったり吹き出物が出始めたら意識する程度で良いと思います。

いつも私は、薬や保湿剤を塗り過ぎて悪いことはない、困るのは薬が早く無くなってしまうことくらいだと言って説明しているので恐縮なのですが、汗を掻く時期は少し注意してみてください。

当院の治療方針は以下のリンクを参照

⇒当院の乳児湿疹、アトピー性皮膚炎の治療方針