こんにちは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。
急に涼しくなって、喘息発作で受診される子が多くみられるようになりました。こういう季節の変わり目は、いつもはほとんど発作を起こさないような人も、かつてはひどい喘息だったけどステロイド吸入や内服薬により発作を起こさなくなって治療終了した人も、しばしばそこそこの喘息発作が出現します。
年に数回の軽度の喘息発作の治療
通常、毎月のように喘息発作があったり、入院が必要なくらい重度発作があるようなときは、一旦発作が起きない状況に置くために毎日ステロイド吸入やアレルギー薬内服を行い、月単位で継続します。しかし、そこまでいかない年に数回くらいの発作であれば、発作のたびに発作時治療を行います。それを続けているうちに発作頻度や発作の程度が軽くなって、いずれ発作しなくなることを狙います。これを時々、喘息なんてほっておいても大人になれば治るんだと誤解している方もいます。
頻度の少ない軽い発作でも
年に数回の軽い発作でも、その都度早めにしっかり治療で抑えないと、徐々に頻度が増して発作も重いものになっていきます。ここでいう治療は、薬以外にも発作の出てるときは安静にするという基本的な対応も含まれます。今の時期なら、喘息発作が連日出ていて咳が止まらない状態で、運動会の練習で毎日砂ぼこりの中で踊ったり走ってたりしてたら、その発作もひどくなるし、短期的には何とか治っても、次の発作までの期間が短くなるかもしれません。
もぐら叩きのように
私はよく外来で、1年に数回の発作なら定期治療の必要はないけど、発作が起きてると気付いたときは早急に抑える薬を始めて、安静に過ごして、軽いうちに短期間で治すことが大切と説明します。それはもう、もぐら叩きでもぐらが出てきたら、間髪入れずにぶん殴るような感じです。軽度の気管支喘息だとしても、そういう治療をしっかり続けることが成人まで持ち越さないために必要なのです。
コメントをお書きください