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名前の響きについて

こんにちは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

たまには病気や発達のこと以外で、子ども関連のことを書いてみたいと思います。みなさん、自分の子どもの名前は何日も熟考に熟考を重ねて決めた方もいれば、ぽーんと思いついた名前を勢いでつけた方もいるかもしれませんね。最近、子どもの言語発達を勉強する中で、名前の音の響きで印象が変わる話が面白かったので紹介したいと思います。

名前の響きからうける印象には法則がある

これは純粋に名前を聞いたときに受ける音の響きだけの話です。漢字表記であったり、個人の経験上の影響(今まで出会った同じ名前の人の印象など)は完全に除外してます。例えば「たかこ」という名前を聞いて、最初に政治家の「土井たか子」を思い浮かべる人もいれば、スピードの「上原多香子」を思い浮かべる人もいるでしょうし、人により「たかこ」という響きの印象は変わりますからね。今回は純粋に日本語のかなの音から、一般的にうける印象の法則を紹介します。

まずは母音

母音は「う>お>あ>え>い」の順で強く男性的な印象を与えます。使用する仮名の母音だけで着目して比較する場合です、ですから反対にいうと「え」や「い」は柔らかで女性的な印象になります。例えば、「ゆうと」と「ゆうき」では、「ゆうき」は男女にいますが、「ゆうと」はほぼ男性ですね。女性で「ゆうと」だとちょっと違和感ありますね。

次に子音

子音は大きく阻害音と共鳴音に分かれます。といっても何のことかわからないですよね、私もよくわかってませんけど、ここは、濁点を付けられるのが阻害音、付けられないのが共鳴音と思ってください。つまり、「か、さ、た、は」行は阻害音、「な、ま、や、ら、わ」行は共鳴音ですね。阻害音の方が強めで男性的、共鳴音の方は弱めで女性的な印象を与えます。この分類でいくと、「あいうえお」は母音ですが濁点を付けられないので共鳴音に属します。ちなみに拗音といわれる「ゃ ゅ ょ」はか弱い印象になりますし、濁音は強くなり、半濁音(〇がつく、ぱぴぷぺぽみたいな)はかわいらしくなります。

その他にも

あとは、両唇音という上下の唇を使って出す音のうち、「ぱぴぷぺぽ」「まみむめも」「ふぁふぃふぇふぉ」などもかわいい印象があり、プリキュアやポケモンなどのかわいいキャラクターの名前でよく使われているそうです。ちなみに、この両唇音は発声しやすい音なので、赤ちゃんが初めに話す言葉に多いです。「まま」「ぱぱ」「まんま」「ぶーぶ」などね(ば行は両唇音)。

名づけの参考にしていただければ

わかりやすく説明するために男性的女性的という言葉を使いましたが、別に男の子の名前でも優しい印象にしたければ女性的な音を使うのも良いですし、女の子の名前でもしっかりした印象が良ければ男性的な音を使うと良いでしょう。これから生まれてくる赤ちゃんの名前を考えている人がいれば参考にしていただければと思います。