★インターネット予約はこちらからどうぞ

 

アイチケット栗東よしおか小児科予約サイト

★診療時間

〇:一般小児診療 △:予防接種・専門外来

 

〒520-3031

滋賀県栗東市綣3丁目5-17

栗東よしおか小児科

TEL 077-596-3700

FAX 077-596-3701

医師視点から見た母乳相談のご紹介

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

 

当院では病気の診療以外に母乳相談と栄養相談をかれこれ5年以上続けていて、先日は栄養相談の紹介をしたのですが、今回は母乳相談に関して私目線から紹介しようと思います。

 

母乳相談のことの始まり

事の始まりは、開院して間もない頃に乳児期早期の生後2週間とか1ヵ月とか4か月とかの健診などで、母乳栄養をされている赤ちゃんで体重増加が良くない子が、わりと気楽にミルクを追加するように指導されているのを多く見かけたことです。確かに乳児期の赤ちゃんの体重増加は超重要事項であり、「体重増加が悪い=栄養不足により脳の発達が阻害される」ともとれて、将来を左右しかねない問題です。大昔と違い、現代は人工ミルクという便利なものがあるので、とりあえずそれで補強するというのは自然な対応です。

 

ただ、出来るだけ母乳で育てたいと思っていたお母さんにとっては、自信の喪失につながることも少なくありません。ミルクを追加することで母乳を吸わせる時間が減り、ますます母乳の分泌が減ってしまうことがあります(母乳は吸われることによりますます分泌が増えるから)。それに、十分に母乳を与えられなくなる要因として、赤ちゃんの乳首のくわえ方や授乳時の姿勢に問題があることがあります。乳房・乳首の形や大きさ、赤ちゃんの口やあごの形や大きさも千差万別ですから、適切な授乳も個人により違うからです。乳腺炎や乳口炎といったトラブルが起きてることも多いです、それなら適切な医療的治療で解決します。

母乳相談開始のきっかけと内容

こういう母子をしばしば見かけては、当時たまたま当院のワクチン外来に助っ人で来てくれていた看護師が、母乳専門助産師であったことから対応してもらうと、多くの母乳育児をあきらめかけていた母子の問題を解決出来たことから、そのまま当院の母乳相談外来につながって行きました。そして、ワクチン接種のときなどに確認すると、ミルクを追加を勧められるほどではないけれど、授乳に関するトラブルに悩んでいるお母さんが予想以上に多くおられることがわかり、早い段階で母乳相談を利用いただき多くの方に喜んでいただけるようになりました。母乳相談では、上述の授乳のやり方の指導や相談に加えて、母乳量測定、乳腺のつまりを除去するためのマッサージ、乳腺炎や乳口炎があれば必要な処方も行います。授乳が上手くいかない原因が赤ちゃん側にあることもあるため、必ず赤ちゃんの診察もします。げっぷが出来てなかったり便秘などが原因で哺乳量が減っていることもしばしばあります。

最近の相談内容の傾向

最近では母乳を増やす目的だけでなく、様々な事情で母乳を減らしてミルクに移行する必要がある方のサポートなども増えてきました(それはお母さんの仕事復帰であったり、持病の治療のためであったり)。先日の記事にも書きましたが完全母乳を希望するお母さんは減ってはいるものの、母乳主体で育てたいというお母さんもまだまだ多いので、需要は相変わらず高いですね。

母乳相談・栄養相談で楽しい育児を

母乳相談をしている助産院などはありますが、相談1回だけでも結構な料金がかかるようです。当院は定期ワクチンに来ていただいている(デビューワクチン前なら予約をいただいている)かかりつけ患者さんへの育児支援の一環で行っていますので、何回利用されても患者さんの自己負担はありませんし、必要に応じて乳腺炎などの薬の処方も行っています。栄養相談ともあわせて利用いただき、お母さんたちの栄養の悩みを少しでも解決して、楽しい育児を続けていただくことに貢献できれば嬉しいです。

 

⇒母乳相談・栄養相談の案内はこちらへ