医師視点から見た栄養相談のご紹介

こんばんは。滋賀県栗東市の「栗東よしおか小児科」院長の吉岡誠一郎です。

当院では病気の診療以外に、母乳相談と栄養相談をかれこれ5年以上続けているのですが、その紹介をしようと思います。普通ならそれぞれ担当している助産師と保健師が書くんでしょうけど、今回は栄養相談に関して私目線から書いてみたいと思います。

とはいっても実際には、いきなり栄養が心配です！と受診されることは少なくて、ワクチンや他の主訴の外来受診時に身体計測を希望してくれて、それが正常とされる体重増加から離れていると、体重増えてませんね終わりというわけには当然いかないので、そのまま栄養に関する相談になっていきます。健診や訪問助産師さんの紹介で来られる方も多いですね。年齢（月齢）や母乳栄養かどうかなどでも内容は変わります。離乳期であれば離乳食の中身や授乳とのバランスになるし、乳児期早期なら授乳回数や間隔、授乳のやり方、母乳の問題がありそうなら母乳相談とも連携しながら進めます。もちろん何か病気の関与が疑われるときは私も診察して検査治療することもあります。

栄養に関しては、私だって離乳食を増やそうとして授乳を減らすと総摂取カロリーが減って体重が増えなくなるよとか、5か月過ぎたら卵白、乳製品、小麦も早めに始めた方がいいよ、とかそれなりに助言出来ますけど、離乳食の料理の仕方とか、手間のかからない調理方法とか聞かれたら全くさっぱりわかりません。なにせ、ゆで卵ですら小学校の家庭科実習以来自分で作ったことも無いですから。そのへんは離乳食アドバイザーでもある保健師に完全に任せています。ちなみに体重増加不良だけでなく、体重の増え過ぎや偏食などのお悩みにも相談可能です。

母乳相談と栄養相談は同じ時間帯に行っているので、連携が必要なときはかなり速やかにフレキシブルに対応しています。平日の夕方はいつも遅くまで助産師と保健師が、その日に対応した赤ちゃんとお母さんについてカンファレンスをしているのが見られます。母乳相談外来はですね、なかなか面白いというか奥が深いので、また改めて紹介します。

医療だけでなく、母乳ケアも含めた子どもの栄養と発達を多職種でフォローしていくという構想は初めからあったのですが、なかなか簡単ではなく効果的な運用を開始出来たのは開院して5年目からでした、それから6年続けてきて現在かなり成熟した相談外来になっています。ぜひご利用いただければと思います。

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